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【書評】USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

どうも、本はお風呂で読むのがメインのキンチキです。

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」の書評です。 一冊目よりこっちを先に読みました。

この本を読むことも内定者への入社前の課題でしたが、入社二週間後から読み始め、4月末に読み終わりました。 この記事を読んだ会社の方、怒らないでください。ごめんなさい。

概要

USJCMO(Chief Marketing Officer=最高マーケティング責任者)である森岡毅さんが、USJを再建したお話です。

イデアの出し方やマーケティングを学べます。 USJの問題点、どうすれば再建できるか、その考え方、行動と結果が書かれています。

感じたこと

この本がマーケティングの一つというのが個人的に一番すごいと思いました。 あとがきにこのようなことが書いてあります。

実はこの本自体がハリー・ポッターを大成功させるためのアイデアの1つ、私のマーケティングの苦肉の策でした

本を出して宣伝するって発想すごくないですか? 目的を持ち、そこから逆算して成果を出せるよう考えて行動する、、、当たり前のことかもしれませんが、やってのけたのは素直にすごいと思います。


USJが題材なので、USJにとても行きたくなりました、 僕は一度も行ったことがないので、今年度中に行きたいですね。誰か。

というかこの本はUSJ行ってから読むべきです。 USJ行ったらまた読みましょうかね。

そしてハリー・ポッターを観たく、読みたくなりました。 特に映画を観たくなりましたね。


正直この本の3分の1は読まなくてもいいと思います。 アトラクションの説明とかは宣伝ですから飛ばしてもいいかと。 あとは重複箇所が多い気がします。 というか若干くどいです。

この本は、初めに6章を読んでアイデア発想法を学んでから、1章を読み始めた方が良いと思いました。

学んだこと

フレームワークの共通点は「何を考えないといけないのか?」を明確にできること。 誰でも頭の中に作ることができる確率を上げる。

戦略的フレームワーク

考えるべきアイデアの必要条件を導き出す方法

考える順番

  1. 目的
  2. 戦略(必要条件)
  3. 戦術(アイデアそのもの)

この順番で考えることで、選択肢を合理的に絞ることができる。

戦略的フレームワークの弱点
戦力オプション同士を比べただけでは戦略を選べない場合、具体的な戦術(アイデア)まで考えて、実現可能性をかなりのレベルまで検証しなければ、1つを選べない。

数学的フレームワーク

解決すべき問題を明確にする
「ロジック」そのもの

足して100になる仮説を立てて検証する。 例えば女性と子供連れファミリーでは重複があるため100にならない。

  1. 足して100になるようにAとBの仮説を立てる
  2. Aを検証して正しければ終了
  3. Aが間違っていればBをCとDに足して100になるよう分ける
  4. Cを検証して〜

これを繰り返すことで問題の本質を発見できる。

メモしたくなった文章

読んでいてメモした箇所です。 太字は個人的に特に刺さった内容。

似たようなものが多いです。

ページ : 文章の引用
※ページは文庫版のものです

プロローグ

6 : テーマパークは究極の集客ビジネス
10 : アイデアこそが最後の切り札になりうるということです
10 : お金がなくても、コネがなくても、「アイデア」だけは、あなたの頭のなかに眠っている

第1章

16 : テーマパークの最も重要な社会的価値は、多くの人々を元気にできる効用にある
19 :(日本人が変化を起こさないのは) 変化を起こす必要性を理解していないから
23 : 人の役に立つための技術であり品質のはず
23 「方向性を間違えたこだわり」のせいで、このパークが本来発揮できるはずの力が削がれている

第2章

39 : フォーマットをどれか1つに絞る必要はない
42 : 大切なのはUSJならではの品質の付加価値が乗せられるかどうか
51 : ある一定の認知度になるまでビジネスは直線的に伸びて行く
53 : 一歩一歩が正しいんだ!と思えないと、自信を持ったよいエクセキューションを現場が作ることはできません
63 : 目的を徹底的に吟味し定め、その次にアイデアが満たすべき「必要条件」を一番時間をかけて考えます
64 : 価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は「消費者理解」の中に埋まっています

第3章

78 : マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべき
78 : マーケターは「消費者目線」 を基本にしないとアイデアも戦略も判断も全てにおいて焦点がズレる

第4章

98 : 良いアイデアを思いつくためには、「どんなアイデアを思いつけば良いのか」を先に徹底的に考える

第5章

109 : できない理由をあれこれ考えて目的自体「無理だ」と嘆くことに時間を使わない
109 : 目的自体を疑うようでは必死にアイデアを考える執念のパワーが出てきません
112 : 「技術」によって競争優位を作りにくいそのような「ローテク」業界こそ、実はマーケターが最も活躍し成長をできる舞台
114 : 外に目を向けて積極的にアイデアを盗みに行った方が良い
119 : リノベーション成功の鍵は、「変化の度合いはリノベーションなのだけど、いかに新築だと思ってもらえるか」その1点に尽きる
120 : 実感するポイントを事前に誘導しておくことで、消費者は体験価値の違いを知覚しやすくなる
120 : リノベーションは、それがリノベーションだと気づかれないくらいの新しい価値を創造できたときに成功する

第6章

138 : 良いアイデアを生み出す方法とは、良いアイデアを思いつく確率を上げる方法
138 : 最初に最も大切なことは、何を必死に考えれば良いかわかっていること
148 : 大事なのはどちらのリスクもわかった上で、「今決める」か「まだ決めないか」を選ぶこと
156 : 情報をネットで理解したつもりになるのではなく、実際に足を運んで自分で体験することも大切
157 : 会社のためには速くて確率が高い方が良いに決まっている
161 : 自分へのインプットを増やす機会をどれだけ作れるかが、実は重要なキャリアの差を生むことを自覚した方がいい
161 : チーム力としてストックを増やすことも大事
170 : ビギナーズだからベテランだからどうのこうのではなく、確率を上げている人が一番釣る

第7章

187 : 「今この球を打ちに行かなければ、後々もっと難しい玉を打たなくてはならないときが必ずやってくる」
191 : 日本は人口減少マーケット
194 : まだ体力のあるうちに、長期の成長に繋がる太くてまっすぐな戦略の道を、今こそリスクを取って歩き出すべきだと。そうでないと、体力がなくなってからより大きなリスクを背負うことになるか、ジリ貧に陥ってゲームオーバーになっていく
213 : より多くの料金を払った方が、より良い席で観られたり、より良い体験ができたりするのは、世の中の常ではないでしょうか?

エピローグ

217 : 「10周年の翌年は当然下がるだろうから、できるだけ下げないように」という意識では、何をどう考えてもその10周年の成果に勝てるようなアイデアが生まれてくるはずがありません
218 : ちょっと良いことがあるとすぐに満足してしまい、もっとよくできる方法はないかとはなかなか意識できずに、より良い未来を思索するチャンスを失っている人が多い
219 : (より良い結果を出すには)「違うことをやるか」か「同じことを違うようにやるか」
220 : 変化への最大の敵は「現状への満足」
222 : 東から西に向けて人が動いた方が、日本国のためにはよほど大きな経済効果
224 : テーマパークはその国や地域の豊かさの象徴
228 : 満足しない人間には、できていないことがまだまだたくさん目につきます

おわりに

僕は愛知出身で、就職を期に東京に引っ越しました。 愛知に住んでるうちにUSJは行くべきでしたね。 最後の春休みに行くべきでした…

彼女とUSJに行きたい。そんなものはいない。