大企業の内々定を辞退して無い内定(NNT)になった話
5月31日に無い内定(通称NNT)になりましたキンチキです。
本当は【僕が大企業の内定を蹴ってベンチャーに就職を決めた理由】みたいなタイトルにしたかったんですが、現実はそう上手くはいきませんね(笑) なぜ内定が無くなったか、なぜ辞退したか、今後どうしていくか…などを自分の気持ちの整理も込めて書いていきます。
内々定を得て一気に辞退
5月中旬に第一志望群の大企業(以下I社)から内々定をいただきました。
I社は東証一部上場で社員数も1000人オーバーの大企業なのに
そんな企業でした。 業界大手のI社に就職することに、正直なにも不満はありませんでした。
そんなこともあり、3月に内々定をいただいのに6月まで返事を待ってくれる優しい企業を、調子こいて辞退しました。 さらに、選考中の企業も一気に4社辞退しました。 全てI社から内々定の連絡をもらったその日にです。
選考中の企業の中には、三次選考や最終面接まで進んでいた企業もあり、三次選考の会社は「働きがいのある会社」ランキングの上位常連企業でした。
その時はI社の内々定承諾の返答期限のことを考えておらず、I社より志望度の低い企業は「もういいだろう」と思って辞退しました。 これが本当に浅はかでした…
無い内定になった理由
5月26日
I社の内々定承諾の返答期限が5月27日でした。 I社より志望度が低い企業を辞退したとはいえ、そのときは選考中のベンチャーをまだ5社残していました。 I社にベンチャー気質があっても、もとより僕はベンチャー企業が志望でしたし、I社はメガベンチャーではありませんでした。
I社の開発環境や福利厚生についていくつか質問があり、26日に一度僕の人事担当者(以下Yさん)と電話をしました。 質疑応答が終わったら内々定承諾の話になり、他に選考中の企業やどういう基準で僕が企業を選ぶのかを聞かれました。
「期限は次の日だがまだ待ってほしい」と伝えたら
「じゃあ今の志望順位を明日教えてほしい」と言われました。
電話が終わってから僕は考えました。 僕の企業選びの軸は4つあったのですが、それは選考中の全ての企業が多分満たしていました(今考えるとその4つは軸というより条件なのですが)。
それから
- 経営理念
- 成長性
- 経営者
- 事業領域
- 社会に与える影響の大きさ
- 社員一人ひとりの裁量
などを含めて志望順位を出しました。 僕はI社を(本当は6社中5番目でしたが)ひとまず第三志望ということにしました。
5月27日
27日に再度Yさんに電話して志望順位を伝えたら、第一志望をなぜ志望しているかを聞かれました。 そこで色々話したら、やたら納得されて、I社よりもそっちの方が絶対に良いと思われました。
そして「31日まで待つからI社が良い理由、I社のこれだ!という理由を教えて。その内容次第ではもう少し待つか決める」と言われて、その電話は終わりました。 30分以上話してたと思います。
僕はI社の志望度が高く、選考中の企業に一社でも受かる保証なんか当然無いため、とにかく返事を待ってほしかったです。 保険が無い状況は精神的な負担が大きいので、なんとか避けたい状況でした。 だから、31日までにI社を志望する理由を再度考えました。
5月31日
そして31日に電話して僕がI社を志望する理由やI社のこれだ!というところ、そしてI社の内々定を承諾することを伝えました。 内定承諾は法的拘束力はなく、承諾後の辞退も普通に可能なことは知っていましたから、承諾してキープしときたかったです。
しかし、Yさんからは多くのことを聞かれ、僕がI社に入社を決めることも納得しくれませんでした。
Yさんからは以下のことを言われました。
- なにがしたいか
- I社の理由は第一志望の理由を超えられない
- ファーストキャリアはとても大事
- 長い目で見たらこの選択はよくないと思う
- 社会人は辛いことが多いが、これ!っていうのがあれば踏ん張れる
- 自分で決めたことは誰にも責任は持てない
- ここでI社に決めてしまったら後悔する
もっとたくさんのことを言われましたが、今はここまでしか思い出せません。 そして「これ以上は待てないから今日この電話でYesかNoかを答えてもらう、もちろんI社に決めたら選考中の企業は全て辞退してもらって必ず入社してもらう」と。
僕は、辞退するとは中々言えませんでした。 I社は本当に行きたいと思える企業でしたし、選考中のベンチャーに一社でも受かる自信がありませんでしたから。それに、この時点で選考中の5社のうち2社はお祈りされてました(新規で1社増えていましたが)。
しかし、ここまで話して本心からではない承諾をすることも、もちろんできませんでした。 僕が返事をできずに黙っていると、Yさんは「ここでI社に決めて、他を諦めて、本当に悔いはないか」と言いました。
僕はこの言葉で辞退することを決めました。 かなり苦渋の選択で、言おうとしても中々声に出せず、5,6秒してからなんとか絞り出して辞退すると言えました。 このときはなぜか泣きそうになってました。
こうして、1時間近い電話の末に大企業の内々定を辞退した僕は、既に手にしていた内々定も辞退していたため無い内定となりました。
なんで6月まで待ってくれる企業の内々定を辞退してしまったんだ俺は。 さらにいうと、三次まで進んでいた「働きがいのある会社」ランキングの上位常連企業の選考もなんで辞退しちまったんだ…
おれって、ほんとバカ
これから
本当に苦渋の選択でしたが、今は後悔しておらず、むしろ良かったと思っています。
I社の内々定の連絡をもらってからはあまり就活にやる気が起きませんでした。 でもこれで背水の陣となり本気を出せます。 だから、Yさんには感謝しています。 現在選考中の企業を全て落ち、結局I社より志望度低い企業に就職することになったら相当後悔しそうですが(笑)
それに友達から「俺が同じ立場なら別に悪くない企業の内定承諾して、その選択はできそうにないから正直凄いと思ってる」とか「I社蹴るとか普通やらんだろうな、なんだかんだでI社入るんかなと思ってた」とか言われると嬉しいです(笑)
僕はもとから就活(特に新卒)は妥協すべきじゃないと思っており、妥協するつもりもありませんでした。 ファーストキャリアを妥協したら、その後のキャリアも上手く行かない気がします。
僕が就活で結構参考にしてるpaizaのはてなブログにこんな記事があります。
失敗しても後悔しないことはわかっていました。そして、自分のアイデアを試さないことの方が後悔するだろうというのもわかっていました。 (中略) 80歳になったあなたが、あなたの過去を振り返るとします。そのときに最も心に残っていること、思い出すことは、あなたが下してきた数々の決断であると私は信じています。あなたが何を選ぶかが、あなたが下す決断が、「あなた」をつくっていくのです。
これはアイデアの話ですが、全ての選択に言えることかと思います。
僕はこの選択を将来妥協せずに本当に良かったと思えるようにしたいです。
それにこんな記事書いといて「やっぱ大企業にしました」じゃカッコつかないっしょ!
おわりに
これからが僕の就活の本番です。 また、17卒は大企業狙いの多くの人も選考が解禁したこれからですね。
もう就活を終えた人はたくさんいるでしょうが、まだ内定が一つもなく苦しんでいる人もたくさんいるでしょう。 まだまだこれからですよ。 焦るのは仕方ないですが、諦めないようにしましょう。 面接で失敗しても、反省して今後に活かして諦めずに続ければ、きっと納得して就活を終えれるはずです。
すでに妥協して就活を終えてしまった人は、もう一度チャレンジしてみるのはいかかでしょうか。 まだ6月になって経団連加盟企業の選考が解禁したばかりです。 それに、できるだけすべきではありませんが内定承諾してから辞退も可能です。
僕のバイト先の先輩は11月、姉ちゃんは12月まで就活してましたから、諦めるには早すぎます。 どっかの太った先生じゃないですけど、諦めたらそこで終わりなわけで、諦めなければ可能性はあります。
別に第一志望に受からなくてもいいじゃないですか、自分がその結果に納得できるどうかですよ。
一生に一度しかないファーストキャリア選び、ぜひ納得して終わらせましょう!
いやー、この記事めっちゃ良いこと書いてないですか? 自分で読んでて良いこと書いてあんなーって思っちゃってます(笑) この「おわりに」なんかは臭すぎるくらいです。 でも嘘じゃなくて本心で書いてます。
それではさいなら。
I社より志望度高いとこから内々定もらえました
I社より志望度高かったベンチャーから内々定もらえた。本当に良かった… https://t.co/OwVIoMkex8
— キンチキ (@garukujane) 2016年6月8日